ジョブカン勤怠管理とは、株式会社Donuts提供のクラウド型勤怠システムです。多様な勤務形態に対応し、企業は必要な機能のみを選択可能。出退勤記録、残業・休暇管理、シフト調整などをデジタル化し、場所を選ばずリアルタイムでのデータ管理が行えるのが特長です。
この記事では「ジョブカン勤怠管理」の特徴や料金プラン、メリット・デメリットなどから実際の導入事例や評判を紹介します。
「導入を検討している」「他のシステムとの違いを知りたい」と考えている方は参考にしてください。
目次
ジョブカン勤怠管理とは
「ジョブカン勤怠管理」は、株式会社Donutsが提供しているクラウド型勤怠管理システムです。多様な勤務形態に適応し、自社のニーズに合わせて柔軟に導入することができます。
システムは変形労働時間制やフレックスタイム制、裁量労働制など複数の勤務形態に対応しているため、企業は自社の要件に合わせて選択可能です。アルバイトやパートのシフト管理に優れており、飲食店や小売業界などで幅広く採用されています。
現在では、東横インやナムコ、JR東日本レンタリースなど5万社以上の企業が導入しています。
「ジョブカン勤怠管理」は「使いやすさ」が最大の特長で、あらゆる従業員に適した使いやすいシステムといえるでしょう。誰でも操作しやすく、老若男女問わず幅広い従業員に対応している点が大きな利点です。
ジョブカン勤怠管理と他のシステムの比較
ジョブカン勤怠管理(クラウド)、オンプレミス、インストールの比較表です。操作性、料金、導入・移行の難易度の3つの項目について比較しました。
項目 |
操作性 | 料金 |
導入・移行の難易度 |
ジョブカン勤怠管理(クラウド) | 高い操作性
直感的なUI オンラインアクセス可能 |
プランにより異なるが、月額制で利用可能
初期費用なし |
インターネット接続とアカウント作成で簡単に導入可能 |
オンプレミス | システム管理者による操作が必要
インターフェースは異なる場合がある |
ソフトウェアライセンス料
ハードウェアコスト メンテナンス費用がかかる |
ハードウェアおよびソフトウェアの準備、設定、保守が必要で、専門的な技術が必要 |
インストール | 操作性はソフトウェアに依存
ユーザーによって異なる |
購入したソフトウェアの料金 | ソフトウェアのインストールと設定、データの移行が必要
ユーザートレーニングが必要 |
基本機能
「ジョブカン勤怠管理」の基本機能は次のとおりです。
機能 |
詳細 |
出勤管理 |
打刻
出勤簿 リアルタイム管理 エラー打刻一覧 予実管理 打刻まるめ設定 打刻忘れ防止機能 各種アラートメール機能 打刻自動判定残業設定 給与計算システムとの連携 データダウンロード |
シフト管理 |
勤務シフトの管理 |
休暇、申請管理 |
休暇の管理や申請プロセスの管理 |
勤務状況を自動集計 |
勤務状況を自動的に集計し表示 |
超過労働の自動アラート |
勤務時間の超過や適切な管理を超えた場合に自動で警告通知 |
プロジェクト・タスクの工数管理 |
勤務時間との照合が可能なプロジェクトやタスクの管理 |
医療機関に特化した勤怠管理機能 |
医療業界向けの特別な機能やサポートが含まれる |
※打刻まるめ設定…打刻時刻を分単位ではなく、5分単位・15分単位・30分単位など端数を切り上げ・切り捨てできる設定
料金プラン 表で
「ジョブカン勤怠管理」の料金プランには有料と無料があります。
無料プラン
出勤管理…0円/月(機能制限あり)
シフト管理/休暇/申請管理/工数管理…0円/月(機能制限あり)
有料プラン
勤怠管理…200円/月(ユーザー1名につき)
シフト管理/休暇/申請管理/工数管理…+各100円/月(ユーザー1名につき)
プラン |
ご利用機能数* |
ご利用料金(1ユーザーあたり) |
無料プラン | 1〜4つ ※機能制限あり | 0円/月 |
有料プラン1 | 1つ | 200円/月 |
有料プラン2 | 2つ | 300円/月 |
有料プラン3 | 3つ | 400円/月 |
有料プラン4 | 4つ | 500円/月 |
「ジョブカン勤怠管理」の利用料金はサービスごとに毎月発生します。ユーザー数に応じて価格が決まるため、中小企業や創業間もない企業でも導入がしやすい特長があります。
低価格であるため、多くの企業にとってコスト効率的な選択肢となるでしょう。月額最低利用料金は2,000円です。
仕様・環境
「ジョブカン勤怠管理」のシステムを利用するためには、インターネットが利用可能な環境が必要です。勤務データはオンラインで確認できるため、管理者はインターネット接続されたPCを用意する必要があります。
ICカード打刻を行う場合は、ICカードリーダーと打刻用ICカードを用意し、FeliCaやMIFAREカードを使用します。ICカードの定期券をそのまま利用することも可能です。
「ジョブカン勤怠管理」には、Webブラウザ版とWebアプリ版の二種類があります。それぞれに必要なPCのスペックや環境は次のとおりです。
Webブラウザ画面(管理者画面、PCマイページ、Web打刻画面)
OS |
Windows 8 | 8.1を含む |
Windows 10 |
全エディション |
|
Mac OS X |
10.10以降 |
|
ブラウザ |
Google Chrome | 最新版 |
Microsoft Edge ※Chromium版のみ |
最新版 |
※Internet Explorerは2022年6月16日以降は非推奨です。
Webブラウザ画面(モバイルマイページ)
ブラウザ |
Google Chrome |
最新版 |
Safari |
最新版 |
Windowsアプリ(ICカード、指静脈によるWindowsPCのアプリ打刻)
OS |
Windows 10 Home
Windows 10 Pro Windows 10 Enterprise |
バージョン 1803以降 |
Windows 11 Home
Windows 11 Pro Windows 11 Enterprise |
バージョン 21H2以降 |
|
CPUアーキテクチャ |
x86、x64および互換プロセッサ |
|
メモリ容量 |
32bit OS/32bit アプリ | 2GB以上 |
64bit OS/64bit アプリ |
8GB以上 |
|
画面解像度 |
1197×764以上 | |
ストレージ容量 |
空き容量が10GB以上 |
|
USBポート |
USB Type-A 1ポート
(ICカードリーダー/指静脈機器を同時使用する場合2つ) |
|
対応カード |
運転免許証 FeliCa(フェリカ) MIFARE Ultralight(マイフェア ウルトラライト) |
※上記の情報は随時更新される可能があり、ジョブカン会計の公式サイトをご確認のほどお願いいたします。
ジョブカン勤怠管理の主要な特長・メリット
「ジョブカン勤怠管理」には次の特長やメリットがあります。
直感的で使いやすいインターフェース
最大の特長は、直感的な操作性と使いやすいインターフェースにあります。使いやすさに重点を置いた設計がなされているため、誰もが手軽に利用できるように配慮されています。システムに慣れていない利用者にも手頃に感じられるでしょう。
日々の業務で使用する操作は、ログインして表示される画面(UI)を見るだけで、できることがわかる直感的な仕組みです。勤務開始や勤務終了を選択する機能をシンプルなUIで実現しているため勤務記録の修正もしやすいでしょう。
効率的な勤怠データの集計と管理
効率的な勤怠データの集計と管理ができます。「ジョブカン勤怠管理」では、あらゆる職場環境や働き方に合わせて打刻ができます。
打刻方法の種類は次があります。
- ICカード打刻
- 指静脈認証打刻
- GPS打刻
- LINE打刻
- Slack打刻
従業員の内勤や外勤、テレワークなど様々な就業形態に適応可能です。リアルタイムでの打刻情報反映により、遠隔からでも正確な勤怠管理が可能です。
従業員がどのような打刻方法を利用しても、情報は即座に反映されます。管理者はオフィスを離れていても、従業員の勤怠状況を正確に把握できるメリットがあります。
柔軟なシフト管理機能
柔軟なシフト管理機能は特長のひとつです。複雑なシフトパターンに対応し、シフト作成を効率化します。
従業員の希望シフトが自動反映されるため、ストレスを感じることなくシフト作成が可能です。シフトの公開後は従業員同士で簡単に共有できるため調整も簡単です。
Excelでのデータ出力にも対応しており、シフト作成者の負担が大幅に軽減されるでしょう。
広範な業種に対応するカスタマイズ性
様々な業種に対応できる高いカスタマイズ性が特長です。管理画面では、自由に表示・非表示の設定が可能です。簡単な操作で独自のフォーマットを作成できるため、使いやすさと見やすさを兼ね備えたレポートを生成できます。
たとえば、飲食業の場合、従業員のシフト変更や休暇申請などを柔軟かつ効率的に行えます。医療業界では複雑なシフトパターンに合わせて勤務スケジュールを調整できるなど、
各企業の要件に合致した使いやすいシステムが構築可能です。
ジョブカン製品群との統合可能性
ジョブカンシリーズ内の複数サービスは連携ができるため業務効率化に貢献します。
ジョブカンシリーズは6つのサービス(勤怠管理、ワークフロー、経費精算、採用管理、労務管理、給与計算)を提供しています。共通のIDを利用して一元管理するため、異なるサービスを組み合わせることで、従業員情報やデータを に管理することが可能です。
シリーズの連携により、バックオフィス業務の効率化を実現し、企業のデータ管理と業務連携を円滑に行います。
法令遵守のサポート
法令遵守に重点を置き、使いやすさと合わせて効率的な業務遂行をサポートします。
「ジョブカン勤怠管理」では、社会保険労務士が監修した機能を多数搭載し、働き方改革関連法の施行に対応しています。有休管理や法令義務に関する業務を簡単に実施できるため、法令順守と業務の効率化を促進できます。
年次有給休暇管理簿の作成や、従業員の有休取得状況のリアルタイム確認が可能です。有休申請状況や取得日数、残日数が一覧表示されるため、未消化の従業員への自動通知も行えます。LINEから有休の残日数を確認できる便利なアラート機能も搭載されています。
ジョブカン勤怠管理のでデメリット
「ジョブカン勤怠管理」には次のデメリットが存在します。
1.従業員数に応じて費用が発生する
ジョブカンの料金体系は従業員数によって決まるため、企業の規模が大きくなるほど、利用料金が増加します。企業にとって予算負担につながる可能性があるでしょう。
- 人事異動の度に設定変更が必要
人事異動や役職変更などで従業員の状況が変わるたびに「ジョブカン勤怠管理」のシステム設定をアップデートする必要があります。管理者は頻繁にシステムを調整する手間が発生します。
- 従業員500人以上の場合は別途見積りが必要
従業員が500人を超える場合は別途見積りが必要で、毎月の固定費用が発生します。企業の規模が大きい場合は、追加の見積もりを要求されるためコスト面での検討が必要です。
COMIT HRではジョブカンシリーズを安くご提供しています。価格シミュレーションをご確認ください。
ジョブカン勤怠管理の評判
「ジョブカン勤怠管理」の口コミやユーザーレビューには次があります。
- 勤務状況が一覧で見やすい(人材サービス/事務)
月毎の勤務状況(出勤日、日の勤務時間、月の勤務時間、残り有給数)が一覧で見られる。一目で勤務状態を理解することが可能で便利です。
直感的に利用できるため、特別な訓練を必要としません。
- 感覚的に操作ができる(人材サービス/事務)
UIがシンプルで直感的に操作ができます。説明が不要なほど操作がわかりやすいです。 シンプルな作りで感覚的に操作ができるのでマニュアルを読む必要がなく、有給申請などもスムーズにできます。
- ペーパーレス化で提出・承認が容易になる(医療/一般事務)
従来のタイムカードやアナログな方式ではなく、アプリやインターネットがあれば出退勤が登録できるため大変楽です。
以前は、出勤簿を紙で提出することが課題となっていましたが「ジョブカン勤怠管理」を導入したことで、 オンラインで出退勤の管理や把握ができるようになりました。交通費や人件費の削減ができ、コスト面でもメリットを感じられる。
COMIT HRでも、ジョブカンシリーズの導入をサポートしています。従業員はスマートフォンで出退勤ができるようになり、上司は、部下の働き方を可視化できるようになりました。
- 従業員も管理者も管理が楽になりました(建設/総務・人事)
操作が容易で管理がしやすい。従業員の勤怠管理をスムーズに行えます。カスタマーセンターのサポートも好印象でした。
給与計算業務が効率化され、生産性が向上したと思えます。業務時間の管理や内容精査に効果的で、業務内容の見直しに役立ちました。
ジョブカン勤怠管理の導入事例
COMIT HRによる「ジョブカン勤怠管理」の導入事例を紹介します。
顧客概要 |
外資系自動車部品メーカー様 |
従業員数 |
800名 |
委託替えの背景 |
ビジネス環境や市場、組織規模などの変化により、今まで利用していたSAPを使い続けることが難しくなった SAPは法改正の度に追加費用が発生する為、費用対効果が低かった コスト削減のため、委託替えをする必要があった |
課題 |
SAPの複雑な設定により、他の人事給与システムに変更できない どのシステムが自社にフィットするのかわからない 委託先の勤怠システムが機能性・UIともに時代遅れなため運用に支障がある 勤怠管理は自社で運用していたため大きな負担 |
効果 |
“短期間”かつ“低コスト”でERPからSaaSへの移行を実現 仕様変更にかかる時間が大幅短縮 人事業務のペーパレス化を実現 |
移行内容 |
フルアウトソーシングにより、人事・給与・WF・勤怠システムを一元化 紙申請、源泉帳票の電子化 賞与計算の完全システム化 |
COMIT HRの導入により、BPOとクラウド型人事SaaSシステムを実現し、大幅な業務の外部委託化と最適なシステム構成を実現しました。
仕様変更にかかった時間は1〜2ヵ月程度と短く、ジョブカンの機能がアップデートされた場合も無償で機能提供が可能になりました。
COMIT HRでは他にもSAP移行をサポートしています。詳しくは導入事例をご確認ください。
COMIT HRの導入事例はこちら
ERPなどのシステムからジョブカン勤怠管理への移行
ERPなど他のシステムから他の会計ソフトに移行する際は、法規制の遵守やデータの安全性、スタッフのトレーニングなど考慮すべき要素は多岐にわたります。
業務が停滞してしまうおそれもあるため、次の点に留意が必要です。
移行のプロセスと計画
ジョブカンの導入の流れは次のとおりです。
- 無料アカウントを発行する
- 初期設定を行う
- 30日間の無料お試し期間を利用してシステムを使用する
- 有料プランに申し込む
- 本運用を開始する
「ジョブカン勤怠管理」への移行は、十分な計画と対策が必要です。
初めに、現行のシステムで使用しているデータを整理し、移行先のシステムに適切に統合する必要があります。移行計画を立てる際には、従業員数や業務フローへの影響を考慮に入れ、段階的な移行を検討しましょう。
移行時における注意点とベストプラクティス
ERPなどのシステムから「ジョブカン勤怠管理」への移行する際には、次の点に注意が必要です。
- 打刻の修正に手間がかかる
- 一部機能には指定された打刻機器が必要
- マルチデバイスからの打刻には通信環境が必要
- 初期設定に時間がかかる
1.打刻の修正に手間がかかる
「ジョブカン勤怠管理」では、勤務開始と終了、休憩時の打刻を間違えた場合には修正が必要です。一度打刻を誤った場合、記録を修正する手間がかかるため、30日の無料トライアルを利用して実際に操作しておくことが重要です。
2.一部機能には指定された打刻機器が必要
特定の打刻方法(ICカードや指静脈認証)を利用する場合「ジョブカン勤怠管理」の指定機器が必要です。追加のコストがかかる場合があるため、他の機器を使用する場合は、動作確認が必要です。
3.マルチデバイスからの打刻には通信環境が必要
外部からの勤怠管理はクラウド型システムに依存しているため、通信環境が整っていない場所では正確な打刻ができません。通信環境が不安定な場所での利用には十分な注意が必要です。
4.初期設定に時間がかかる
「ジョブカン勤怠管理」はUIが整っていますが、初期設定には時間がかかることがあります。初期設定はシステムを適切に活用するために重要であり、従業員登録や設定、承認・集計フローの準備などが必要です。
ERPからジョブカンへのデータ移行サポート
「ジョブカン勤怠管理」のサポート体制は万全です。日常的な無料電話・メール・チャットサポートなどは、月額料金内で利用できます。
「無料期間中であっても丁寧なカウンセリングが受けられる」
「わからないことがあれば全て手伝ってもらえる」
「困った時はメールでのサポートもしっかりしている」
と、導入企業からもサポート体制を評価するコメントがあります。
有料の初期設定代行サービスもあるため、初めてのシステム利用に不安があるという企業は活用することをおすすめします。
COMIT HRではSAP移行をサポートしています。詳しくは導入事例をご確認ください。
COMIT HRの導入事例はこちら
まとめ:ジョブカン勤怠管理システムの総評
「ジョブカン勤怠管理」は、さまざまな打刻方法や複雑なシフト形態に対応し、コストパフォーマンスが優れた勤怠管理システムです。
幅広いニーズに対応しており、働き方改革に関する法令を遵守した労務管理も可能です。
月額200円/人という低価格でありながら、包括的な機能を提供しているため、初めて利用する企業にも適しています。
COMIT HRでは、ジョブカンとjinjerなど提携する人事SaaSを通常より割安な単価で提供しています。企業の課題やニーズに合った人事SaaSの提案が可能です。
人事SaaSだけでは解決できない課題をBPOと組み合わせ、人事BPOサービスとして課題解決をお手伝いいたします。
是非お気軽にお問い合わせください。
ご質問やご相談など何でもお気軽にお問い合わせください。